安全帯の構造・性能

人体の耐えうる衝撃荷重

安全帯は着用者の墜落を阻止するのに必要な強度を有すると共に、墜落阻止時に人体に加わる衝撃力をできるだけ軽減する性能を有しなければならない。

そこで、この場合の人体が耐え得る衝撃の限界が問題となる。
しかし、このことは生命に関することであるから、人体実験によって調べることは困難である。

そこで、米国では犬による生体実験を行い、その結果から「人体は4000ポンドの衝撃をうけるとほとんど内臓に障害を起こす。
すなわち、心臓や肝臓などが障害をうけて死に至る。そこで人体がうける衝撃は2000ポンド(8.8kN)を限度とするように装具は設計されなければならない」と発表している。

このことから本指針では衝撃吸収性能の限界値を900kgfとした。
また、強度としては、実用的にはこの値にある程度の安全率を見込んだものが最低強度となるわけで、ILOの産業安全規範規定によれば、安全帯のベルトやロープは少なくとも1150kgfの破断強度を有するものでなければならないと規定している。

そこで、本指針では強度としては11.3kNという値を基本にしている。しかし、ベルトとロープは合成繊維製であって、使用により摩耗するものであるから、より高い安全率を見込むことが望ましいので、実際に安全帯として使用されているものの強度を参考とした。

(旧安全帯構造指針=産業安全研究所技術指針  RIIS-TR-76-3のP.31~32より抜粋)

人体の耐えうる衝撃荷重

安全帯の構造・性能等を定めた公的規格

安全帯に関する公的な規格として、厚生労働省管轄の「安全帯の規格」、経済産業省の「JIS規格」がある。「安全帯の規格」は労働安全衛生法に基づいて定められているが、実際にはその内容を具体的に記載した独立行政法人 産業安全研究所の産業安全研究所技術指針「安全帯構造指針」および「安全帯使用指針」によって運用されている。

安全帯の構造・性能等を定めた公的規格

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