弊社は創業以来半世紀余の長きにわたり一貫して高所作業における墜落防止(安全)と能率の向上をテーマに、専門化されたプロユースのための様々な製品を世に送り出してきました。 安全帯に始まり、構造物に取り付けて安全帯と組み合わせて使うことで、不測の墜落を防止する墜落防止装置、高所に昇ることなく、地上から電気通信工事の作業を行うための地上アクセス工具、山岳地帯での鉄塔工事や森林作業用に用いる人員・資材運搬用モノレールなど、あらゆる高所作業における安全と能率を総合的なシステムとして提供できる世界で only one の企業であります。
誕生と第一成長期
戦後間もない時期、電力事情が現在のように安定していないのでしばしば停電が起こりました。そのたびに、電力会社の作業員が電柱に登り、作業をしていたのです。電力会社に勤めていた父の目の前で、作業員が墜落する事故があり、強い衝撃を受けました。父はその時に『高所からの墜落を絶滅する』というテーマを自分の生涯の仕事とする決心をし、藤井電工の前身となる藤井産業を設立しました。
ちょうど現在の社名に変えた頃(昭和35年)から高度経済成長が始まりました。また労働安全に関する法律もその頃から整備され始め、電力業界だけでなく、通信・建設などの分野にも労働安全の意識が広まりました。万博、東京オリンピックなど高度経済成長と共に、当社の製品もひろく愛用されるようになったのです。
第二成長期
現代社会は、スピードと高層建築の時代です。新幹線や高速道路の建設現場では、トンネルを掘り、橋梁をかけます。最近の大都市では高層ビルが次々と建設され、高所での作業が急増しています。地下の工事も深い穴を掘りますので、そこでの作業はある意味では「高所」なのです。こういう工事が増えると、当然に墜落事故を可能な限り防ぐ必要があり、当社の各種製品が配備されることになるのです。
現在ほど人命の大切さについて言われている時代は、日本にはなかったのではないでしょうか。平和を背景に日本経済が発展している間は、当社の製品は必要とされます。しかし戦争なら我々の業界は要らないと思います。 私どもの長年の努力が実って、「墜落防止装置は藤井電工が安心だ!」という評判をいただき、世界トップクラスの墜落防止装置メーカーになりました。
田舎ではぐくむ世界クラスの品質
兵庫県内の中央部で、山林に囲まれた丘陵地に本社・滝野工場があり、また田畑に囲まれた田園地帯に社(やしろ)工場があります。 大手の電力会社、ゼネコン、通信会社、橋梁メーカーなどとのお取引が多いので、確かに本社を東京や大阪に置いておいたほうが、便利です。しかし、田舎には田舎の良さがあります。日本人固有の誠実さ、ひたむきさがこの田舎には残っていて、それが「安全」をお届けする藤井電工の気質に適しているのではないかと思います。落ち着いた雰囲気の中で仕事が出来るのも、「安全」をお届けする上で重要なことだと思います。 都市部の喧騒の中で追い立てられながら仕事をするよりも、自然を感じながら、着実に誠実に製品をじっくりと時間をかけて作れば、当社の安全装置の高い安全度を保てると考えています。忙しい現代に、スロー・イズ・ビューティフルだと考えます。
安全は愛
私どもの製品は、それぞれのお客様の違ったニーズに対応するために、多品種少量生産の方式をとらざるを得ません。しかし製品の品質には万全を期するために、世界でも例を見ない試験鉄塔を備え、すべての安全帯、墜落防止装置の実証試験を行なっています。3基ある鉄塔の中で最も高いものは35メートルもあります。
エックス線検査も導入しており、目に見えないところもチェックしています。また、新しい材料、設計方法を使用する開発製品などでは、出荷する数よりも多い数を試験で破壊することがあります。
それだけ、人の命を守ることは、大切だと考えているのです。
ちょっと、きざな言い方かもしれませんが、私はセーフティ・イズ・ラブ。つまり、「安全は愛」だと信じています。安全装置を製造する私たちは、愛情を込めて作る。そして実際に使用する作業者の方たちも愛情をもって装着し、普段の手入れもしていただく。このような双方の愛情が不可欠だと思います。不幸にも墜落事故で亡くなられると、その方が愛し、また愛されたご家族・友人たちも悲惨なことになります。それらの大切な人たちを愛する心で、私どもの製品を使っていただくことが、事故防止につながるのです。安全Lockの扉を開けるのは、愛というKeyが必要なのです。
私どもは「安全は愛」をモットーに、世界クラスの製品作りを目指します。
